太陽が沈もうとしている。
ただただその光景を眺めるだけ。
なんて贅沢な時間だろう。
涙がポロっとこぼれた。
満たされると涙がこぼれるものなんだ。
夕飯の後、満腹になった私は、
愛犬を散歩させ、周辺を散策し
キャンプ場の中にある温泉に入った。
寝るにはまだ早い。
満腹なお腹をさすりながら
ハンモックに横になる。

何がいいかなんて
本当はその人にしか選べない。
誰かと同じ形じゃなくても
その人の心が震えるものは、その人にとっての宝物なんだ。
ありふれた言葉であるけれど
疑うことなく、腑に落ちた。
太陽が沈んだ空には小さく星が瞬いている。
その隙間を、流れ星が通り過ぎて行った。
同じように空を眺めていた人が
歓声を上げる。
ああ、なんて幸せな時間なんだろうと思った。