新しい手帳と言うのは、なんでこんなにワクワクするのだろう。
長い長い人生の退屈な時間が、一気に輝きを増す。
自分がこの一年、どう生きたいのか?
手帳を開くときに、それを自分に問いかける。

なぜ、手書きの手帳を使うのか?
ただ予定を管理するだけなら、グーグルカレンダーやタイムツリーの方が使い勝手がいい。
家族の予定も共有できるし、もし、携帯がダメになっても、他のスマホやパソコンでも内容を確認できる。
手帳を持つ、と言うのは、私にとって、エンターテインメントなのだ。
自分がどんな風に生きたいかを問いかけ、それを綴る。
その通りに行かなくてもいい。
大事なのは、それを書いた時の自分がどう生きたいのかがわかることだ。
と、どう生きたいか?なんて、大仰に語ったけれど
私にはそんなにたいそうな目標や希望はない。
ただ、どこどこにキャンプに行きたい、今年はこれをやってみたい。
毎日はこんな感じで暮らしたい、など、ふわっとしたものだ。
たまに、アメブロでトップブロガーになりたい、などと目標を掲げたりもするけれど(笑)
さっきも言ったように、手帳を持つ、というのはエンターテイメントだ。
そして、手帳にどう生きたいかを書くのはファンタジーでもいい。
だってリアルなら、ネットのカレンダー機能の方がずっとお役立ちなのだから。
私は長いコト手帳ジプシーだった。
年の途中に手帳を変えることなんて毎年で、あの有名なほぼ日手帳も使ったし、無印の手帳も愛用した。
でも、2018年から使い続けているCITTA手帳ほど、一年間使ってメチャメチャ書き込んだ手帳はない。
そして、一年を振り返って、楽しいな、と思った手帳も。
CITTA手帳とは、「未来を予約する手帳」と言われている。
青木千草さんが考案された手帳で、今一番売れている手帳の一つと言っても過言ではない。

私はこんな風にCITTA手帳を使っている。
CITTA手帳には、ワクワクリストというものがある。
自分のやりたいこと等を毎月書く欄だ。
私は、最初の頃、これをびっしり書いていた。
で、そのうちに、叶うものと叶わないものがあることに気づく。
なんで叶わないのか。ということを考え始める。
本当にやりたいと思っているのか?そのためにどんなことをやったのか?何もしてないなら、なぜそれをしないのか?
そのうちに、全くワクワクしなくなって、ワクワクリストが書けなくなっていった。
例えば、今月はどこどこにキャンプに行く。月に二回キャンプに行く。回数や時間を決めても、天候や社会状況で行けなくなる。
また次もかく、予定が合わず、叶わない。
叶わないリストばかりを毎月書くのがしんどくなっていく。
で、ある時から、ワクワクリストの書き方を変えた。
自分がどんな感じが好きで、どんな時間を味わいたいか?に変えたのだ。
全く具体的ではない。
おそらくCITTA手帳の正式な使い方ではないと思う。
(CITTA手帳には手帳コーディネーターという使い方の指南をしてくれる人がいらっしゃいます。)
わかりやすく言えば、「今月はこんな感じで」と、私が私にオーダーを出すのだ。
たとえば、朝の涼しい時間に朝焼け見ながらコーヒーを飲む。
キャンプでワンポールテント建てたい。とか。のんびりしたい。美味しいもの山ほど食べたい。
ふわっとしている。
それをリアルに落とし込むために
ウィークリーで具体案を出すのだ。
特にキャンプなどは天候が左右するので、ギリギリで予定を入れる。
今週は、ここに行く!子供の体調、家族の予定を調整する。
と、これをするには、週に一度、必ずその計画をするための時間をとらなければならない。
週に1度の手帳タイム
そこで登場するのが、週に1回の「手帳タイム」だ。
ふわっとしたワクワクリストだと、ファンタジーのまま終わってしまう。
それはそれでいいのだが、このファンタジーは私が望むファンタジーだ。
ちょっとリアルにしてみたい、じゃあどうするか、と言うのを考えるのが
毎週1回することに決めている「手帳タイム」なのだ。

キレイな部屋で暮らしたい。だったら、朝、片付ける時間を設ける。それを1週間続ける。
具体的なこれをやる、あれをやる、は、細やかな予定のめどが立つ週一の手帳タイムで決めてしまうほうが、私の場合は、実行しやすかった。
逆に、ここが肝なのだが、決めてしまって1週間続かなかったものも出てくる。
ワクワクリストがかなわないのと同じように。
毎朝15分片付けようと思ったけれど、時間が取れなかった。
やる気が出なかった。理由を具体的に振り返って、来週に生かす。
どうやったら自分ができるようになるのか?
その中でできないものは、ワクワクリストに立ち戻る。
ふわっとした空気で書いている、「○○したい」その行動をしようと思ったきっかけになるものを見返すのだ。
そこで、あ、違う。これは思いと違う、ずれている、と気づいて、やり方を変えるのだ。
叶えることはすごいことなのだけど、叶わないことを振り返れば、方法を変えられるし、何より自分の人生に必要のないものを手放せる。
このトライアンドエラーの習慣が身についたことが、CITTA手帳の魅力だと、私は思っている。
だから今年もCITTA手帳を選んだ。
それをすると、大袈裟だけれど、毎日が楽しくなったから。

人間には、頭では理解しているけれど、あるいは、理解できるけれどできないこと、と言うのがある。
逆上がりの手順や原理は分かるのだけど、逆上がりができないのと同じように。
逆上がりができない人間が逆上がりをできるようになるには、できるまでやるしかない。
たくさん、「できない」を繰り返して、その積み重ねが「できる」になる。
できるようになるまでやりためには、逆上がりを「できるようになりたいか」が必要なのだ。
夢を叶える、と言うのもこれかもしれない。と思う。
こうなりたい、までに、たくさん失敗を続けられることが、やがて「叶う」に結び付くのだ。
むしろ、ゴールは夢でなくてもいい。
「今の自分」はたくさん失敗を続けてきた結果だ。良くも悪くも。
CITTA手帳を使うようになってから、一番良かったなと思うのは、夢がかなう、と言うよりも
自分が何をしたくて、人生をどう使いたいうのかに気づけること、
そしてそれに基づいてトライアンドエラーをする習慣がついたことだ。
失敗から得られるものは大きい。この手帳を使い切った後、私はとてもそれを感じた。
というわけで、
私はCITTA手帳をこのように使っている。
・ワクワクリストはふわっと書く
・毎週の手帳タイムで、具体的に予定に落とし込む。
・なんで叶わないのか?にも注目する。
叶える!なんて意気込まなくていいこの緩い塩梅が私にはあっているようだ。

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